2018/06/09 22:50 静岡県東部 震度3 M3.4と2周波同時観測、FM見通し内観測の相関検証

【発生地震】

2018/06/09 22:50 静岡県東部 震度3 M3.4     速報値


    Fig. 1 気象庁発表震度分布図

異常の状況
・Fig.2、3に函南観測点におけるVHF帯2周波同時観測異常Dailyデータを示す。
観測点至近で発生した地震発生から約12時間前にImpulsiveなNoiseを78.05MHz, 78.80MHz, 107.45MHz, 107.75MHzの4周波にて同時に観測した。
・Fig.4に函南観測点におけるVHF帯見通し内観測異常Dailyデータを示す。
地震直前約2時間前に異常を観測した。
・Fig.5に厚木観測点におけるLF帯2周波同時観測異常Dailyデータを示す。
厚木MF帯2周波観測では受信電界のCaliblationがずれているようで小さな異常が見られた。VHF帯には異常は現れなかった。
MF, VHF帯電磁波の伝搬距離は短いためと考えられる。


                  Fig.2 函南観測点におけるVHF帯低域2周波同時観測異常Dailyデータ



                  Fig.3 函南観測点におけるVHF帯高域2周波同時観測異常Dailyデータ


                  Fig.4 函南観測点におけるVHF帯見通し内観測異常Dailyデータ



                  Fig.5 厚木観測点におけるLF帯2周波同時観測異常Dailyデータ

【雷発生状況】
Fig. 5〜Fig. 6に東京電力観測の静岡県での雷雲、落雷データを示す。
  
 Fig. 5 6/8 00:00 雷雲、落雷なし                Fig. 6 6/9 20:35 雷雲、落雷なし

【検証結果】
 地震と異常が同期しており、雷もなく、前兆であったと判断します。
多周波帯2周波同時観測の異常は地震の直前に現れる傾向があるように考えられます。今後は先行時間は12時間と仮定します。
VHF帯見通し内観測では多周波帯2周波同時観測とは見ているものが違うため同期することはない模様。今後は先行時間は2時間と仮定します。


【参考論文】
群馬大学 本島教授
中波帯 2 周波同時観測により捉えた 3.11 東北地方太平洋沖地震の前兆